宙吹きガラスで宇宙を表現-がらす工房 空良(そら)【静岡県富士宮市】

グラスに移る自然の美しさと地球のパワー

お気に入りの器との出会いは、いつも突然だ。手にとった瞬間の重量感や手ざわりから、一つの器によって彩られていく様々な暮らしのシーンが広がる。そんな器と出会えた時は、この上ない幸福感に満たされる。

富士山の懐に自宅兼工房を構える、宙吹きガラス作家の石垣幸秀さん。工房の前には田園風景が広がり、作業台に腰を下ろすと石垣さん自作の「富士見窓」から富士山を望む絶好のロケーションだ。

「光の当たり具合や水の注ぎ加減で、色々な表情を見せてくれるグラスが日常の中にあったら楽しいですよね」と語る石垣さん。手をかけすぎず、熱と共演しながら自在に変化していくガラスの、ありのままの魅力を楽しみながら表現する。

弾むように散らばる水泡や朝霧のような筋、ふつふつと湧き立つマグマを思わせる無骨な曲線など、今にも動き出しそうなグラスたちは、石垣さんが愛する自然の美しさや宇宙の神秘を映し出してくれる。

グラスに移る自然の美しさと地球のパワー がらす工房 空良(そら)

吹きガラスで宇宙を表現

普段使いの器以外にも、デザイン性の高い鑑賞向けの器や鉄などを組み合わせたアート作品など、ジャンルや素材の枠を超えてガラスの魅力を伝え続ける石垣さん。ガラスの美しさを最大限引き出すために、1100℃前後の高温で作品作りを行う。制作に使う窯や道具、併設のギャラリーなど、すべて自ら手掛けるなど、工房の随所にこだわりが息づいている。工房ではガラス器作り体験もできる(要予約)。

吹きガラスで宇宙を表現 がらす工房 空良(そら)

プロフィール

がらす工房 空良(そら)
〒418-0112 静岡県富士宮市北山1384
0544-58-1559
訪問前に要問い合わせ(8・9月はギャラリー見学のみ)
新東名 新富士ICより約25分・東名高速 富士ICより約35分